
一般向けのPhantom(ファントム)シリーズに対して、Inspire シリーズは、映画や報道現場など、空撮のプロフェッショナルのために開発されたドローンです。
搭載するジンバルにより性能や価格に違いがありますが、Inspire シリーズは、空撮のあらゆるニーズに応えてくれます。
DJI史上最速のドローン Inspire 2 シリーズ
DJIがリリースしている Inspire(インスパイア)シリーズの中でも、最も最新のモデルが Inspire 2(2018年8月現在)。前機種であるInspire 1 の性能はそのままに、さらに改良を加えたプロフェッショナル向けのドローンです。
最大飛行速度はチーター級
飛行速度は最大時速94km/h。Phantom 4 のスポーツモードでも72km/hですので、DJIの中でも史上最速のドローンといって良いでしょう。敏捷性(びんしょうせい)にも優れているのも特長の1つ。わずか5秒で、停止した状態から80km/hまで加速します。
モデル | 飛行速度 |
---|---|
Matrice 600 | 65km/h |
Phantom 4(スポーツモード) | 72km/h |
Inspire 1シリーズ | 80km/h |
Inspire 2 | 94km/h |
水平移動時ですが、他モデルと比較してみると Inspire 2 がいかに速いかが分かります。
最新の画像処理システムで超高画質
CineCore というパワフルな画像処理システム。前機種での CineCore 2.0 から CineCore 2.1に向上しました。これにより最大で6Kもの超高画質な動画をCinemaDNG/RAWにて撮影できます。
また、Appleが開発したコーディック ProResにて5.2K動画を2.08Gpsで、H.265 と H264 コーディックに対応した4K動画も100Mbpsにて記録できます。
カメラを交換することにより、目的に合わせた映像制作を実現します。ハイスペックな一眼レフカメラと比較すると性能は劣るかもしれませんが、ジンバルカメラの特長は、空中での撮影に対して安定感があるという点です。ジンバルは、ドローンメーカーにとっても常に課題となる重要なパーツ。そういった観点から考えると手ブレするカメラ撮影に負けない高画質な映像を実現できるのではないでしょうか?
Inspire 2 にはジンバルカメラは付属していないため、購入する際には別途必要となりますが、目的に応じて選択できるという点ではメリットにつながります。
被写体の魅力をどこまで引き出せるか―――。ジンバルカメラの各スペックを会得し、それを活かすセンスが重要となるでしょう。
モデル | センサー | 動画 | 静止画 |
---|---|---|---|
Zenmuse X7 | 静止画:23.5×15.7mm 最大動画録画領域: 23.5×12.5mm 有効画素数:24MP |
CinemaDNG 6K:6,016×3,200 (DJI CINESSD:DNG microSD:DNG、JPEG、DNG+JPEG) |
6,016×4,008 (CINESSD:CinemaDNG、ProRes microSD:MOV、MP4) |
Zenmuse X5S | CMOS 4/3インチ | 4:3 5,280×3,956 16:9 5,280×2,970 (RAW、ProRes、MOV、MP4) |
5.2K:5,280×2,972 (DNG,JPEG,DNG+JEPG) |
Zenmuse X4S | CMOS 1インチ | C4K: 4,096×2,160 (MOV、MP4) |
3:2 5,472×3,648 4:3 4,864×3,648 16:9 5,472×3,078 (DNG,JPEG,DNG+JEPG) |
最大30m先までの障害物を検知
Inspire 2 に搭載されているのは2方向から構築されたセンサー。このビジョンセンサーが有効に働きます。
前方にあるセンサーは最大で30mまでもの障害物を検知します。回避機能の最大傾角度は25°。上部の赤外線センサーは上方5mまでの障害物を検知するので、室内などの狭い空間でも、より安全に飛行が可能です。
フレームの前方と下向きに設置されたビジョン・センサー・システムによって、飛行中にリアルタイムでルートマップを作成することも可能。スマート Return-to-Home という帰還システムにより、信号を失ったとしても安全な飛行ルートを計算して帰還します。
フライとと撮影とで分担可能 Inspire 1
4K撮影用カメラ Zenmuse X3 の特徴
Inspire 2 がリリースされるまで、文句なしの空撮ができたのが Inspire 1 Pro。その性能には満足できることは間違いないでしょう。バッテリーの持ちや障害物回避能力も高く、安全性や安定性も抜群です。基本性能が優れているので、さまざまな用途で活躍します。
弊社の INSPIRE 1 Pro での4K撮影では ZENMUSE X3 を使用しています。公式サイト上では 4K+A と表現されるなど、極上の空撮映像を撮影可能。非球面体レンズを含む9枚のレンズが歪みを防止。20mmの焦点距離で広角な撮影が可能です。
小さくて軽量であるにもかかわらず、4Kp30または1080p60でのビデオ撮影ができます。また12メガピクセルの美しい静止画も撮影可能です。
スクリーンをタップするだけで操作できるアプリがあるため、初心者でも簡単に撮影ができるのも特長の1つ。視界360度、指先だけでカメラ操作ができるのが魅力です。
実際に撮影された動画も多数紹介され、仕様も細かく説明されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
さらに高画質を求める場合には、ミラーレスマイクロフォーサーズカメラX5もご用意しています。興味がある方は是非お問い合わせください。
Inspire シリーズ全機種スペックの比較
製品名 | Inspire 1 V2.0 | Inspire 2 | |
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機体 | 価格(税込)※1 | 241,920円 | 389,000円~ |
型式 | T600 | T650 | |
重量 | 2,845g (プロペラ、バッテリーを含み、 ジンバルとカメラは含まず) 3,060g (プロペラ、バッテリーおよび Zenmuse X3 を含む) |
3,290g (バッテリー 2 個を含む。ジンバルとカメラは含まず) |
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最大離陸重量 | 3,500g | 4,000g | |
対角寸法※2 | 581㎜ | 605㎜ | |
モーターの型式 | DJI 3510H | DJI 3512 | |
プロペラの型式 | DJI 1345T | DJI 1550T | |
性能 | GPS ホバリング精度 |
垂直:±0.5m 水平:2.5m |
垂直:0.5m または ±0.1m (下方ビジョンシステム有効時) 水平:1.5m または ±0.3m (上方ビジョンシステム有効時) |
最大速度 | 79km/h(ATTIモード) | 94km/h(スポーツモード) | |
最大角速度 | ピッチ:300°/sM ヨー:150°/s |
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最大傾斜速度 | 35° | Pモード:35° (前方ビジョンシステム有効時: 25°) A-モード35° S-モード40° |
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最大上昇速度 | 5m/s | Pモード/Aモード:5m/s Sモード:6m/s |
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最大下降速度 | 4m/s | 垂直:4m/s チルト:4~9m/s |
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運用限界高度 (海抜)※3 |
2,500m | ||
運用限界高度 (海抜)※4 |
4,500m | 5,000m | |
最大風圧抵抗 | 10m/s | ||
最大飛行時間 | 約18分 | 約27分※4 | |
ジンバル | 対応ジンバル | ZENMUSE X3MZENMUSE X5 (別売品) ZENMUSE X5R (別売品) ZENMUSE XT (別売品) ZENMUSE Z3 (別売品) |
ZENMUSE X4S (別売品) ZENMUSE X5S (別売品) |
ジンバル精度 | ±0.03° | ±0.01° | |
動作稼働範囲 | ピッチ:-90~+30° パン:±320 |
ピッチ:-90~+30° パン:±320 ロール:±20° |
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最大制御速度 | ピッチ:120°/s パン:180°/s |
ピッチ:120°/s パン:180°/s ロール:320°/s |
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機体への取り付け | 着脱可能 | ||
送信機 | 型式 | GL658A | GL6D10A |
動作周波数 | 922.7~927.7 MHz(国内のみ) 5.725~5.825GHz 2.400~2.483 GHz |
2.400~2.483GHz | |
最大伝送距離※6 | 2km (日本仕様) | 4km (日本仕様) | |
ビデオ出力ポート | USB、mini-HDM | USB、mini-HDM | |
最大モバイル デバイス幅 |
170㎜ | ||
バッテリー (標準) |
名称 | インテリジェント・フライト・バッテリー | |
型式 | TB47 | TB50 | |
容量 | 4,500mAh | 4,280mAh | |
電圧 | 22.2V | 22.8V | |
電力量 | 99.9Wh | 97.58Wh | |
最大充電電力 | 180W | 180W |
※2 プロペラは含みません。
※3 標準プロペラ使用した場合です。
※4 高地用プロペラ使用した場合です。
※5 Zenmuse X4S 搭載した場合です。
※6 障害物や干渉がない場合です。