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ジャパンイノベーションチャレンジ

運用実績・実証実験

上士幌開催ドローンコンテスト!JIC2018「課題2達成」結果報告

昨年から参加した大規模ドローンコンテスト「ジャパンイノベーションチャレンジ」に今年も「チーム東北JV」として参戦してまいりました。

結果は……駆付を2回達成です!

今回は結果報告と開催時の様子をレポートいたします!

JIC2018チーム結果報告

まずは我々チームの結果報告です。

  • 初日……課題2「駆付」達成!
  • 2日目……達成ならず
  • 3日目……課題2「駆付」達成!

初日の駆付達成チームは全部で2チームでした。

前日までの経験を活かしつつ2日目、3日目のチャレンジとなりましたが、課題1「発見」は残念ながら達成ならずでした。

寒い!雨の夜間飛行JIC2018

今年のJIC2018の天候は雨。

3日間の開催中1、2日目が雨の開催となりました。

開催地上士幌町は日中と夜間との寒暖差が激しい地域ということもあり、夜の気温は1ケタです。

大会は連日24時過ぎまでかかり、雨もそうですが人間的にはとにかく寒さが厳しい戦いとなりました。

操作が難しい夜間に天候が悪いなんてことになれば、数百万円の機体が大惨事に……なんてことも最悪の場合ありえたかもしれませんが、とりあえず回避できました。

ドローンの雨対策

雨は本来ならばドローンは飛ばさない(飛ばしたくない)天候ですが、開催できないほどの悪天候ではないため、ゴミ袋をテープで貼り付けて簡易防水で飛ばしています。

ひとまず今回の雨では問題なく飛行できました。

袋で覆われたドローン

ドローンを袋で覆いました。

スタンバイ中のドローン

離陸直前、スタンバイ中のドローンです。

ドローンの防寒対策

大会開催中の気温は8~5度位。雨の方ばかり気になっていましたが、実際にはバッテリーが寒さによる影響をある程度受けていたかと思います。

凍る気温ではないですが、本当の遭難救助時ともなれば零下での出動もあり得るでしょうから、災害救助向けのドローンはそういった防水や防寒装備がしっかりされていないと危険ではないかなと感じました。

場合によってはドローン自体が遭難しかねません。

使用機体&機材

matrice600 2機

Matrice 600
製品名 Matrice 600(マトリス 600)
機体 対角寸法 1133㎜
ホバリング精度
(P-GPS)
垂直:±0.5m
水平:±1.5m
最大風圧抵抗 8m/s
最大上昇速度 5m/s
最大下降速度 3m/s
航行可能限界高度 2500m
最大速度 18m/s
ホバリング時間※1
(TB47S 6個を含む)
35分(ペイロードなし)
16分(ペイロード6㎏)
ホバリング時間※1
(TB48S 6個を含む)
40分(ペイロードなし)
18分(ペイロード5.5㎏)
対応DJIジンバル Zenmuse X3
Zenmuse X5
Zenmuse XT
Zenmuse Z15 シリーズ
HD ジンバル :Z15-A7
Z15-BMPCC
Z15-5D lll
Z15-GH4
Ronin-MX

※1 海抜10m、無風状態、10%バッテリーレベルで着陸時の条件で算出しています。

インスパイア1 + 赤外線カメラ(XT)

Inspire 1 V2.0
製品名 Inspire 1 V2.0
機体 重量 2,845g(プロペラ、バッテリーを含み、
ジンバルとカメラは含まず)
対角寸法※1 581㎜
性能 GPS
ホバリング精度
垂直:±0.5m
水平:2.5m
最大速度 79km/h(ATTIモード)
最大上昇速度 5m/s
最大下降速度 4m/s
航行可能限界高度
(海抜)
4,500m
最大飛行時間 約18分
ジンバル 対応ジンバル ZENMUSE X3MZENMUSE X5
(別売品)
ZENMUSE X5R
(別売品)
ZENMUSE XT
(別売品)
ZENMUSE Z3
(別売品)

※1 標準プロペラ使用した場合です。

ZENMUSE XT
製品名 ZENMUSE XT(ゼンミューズ XT)
サーマルカメラ サーマル画像 非冷却VOXマイクロボロメータ
FPA/デジタルビデオ表示
フォーマット
640×512 / 336×256
デジタルズーム 640×512: 1x、2x、4x、8x
336×256: 1x、2x、4x
画素ピッチ 17 μm
スペクトル帯 7.5~13.5 μm
フルフレームルート 30 Hz
エクスポート可能
フレームレート
9 Hz
温度分解能(NEdT) 50 mk @ f/1.0
ビジュアルカメラ センサー 1/1.7インチCMOS / 有効画素数:12 MP
レンズ 単焦点レンズ 8 mmフォーカス
FOV 57.12°× 42.44°
デジタルズーム 1x、2x、4x、8x

matrice210 + 赤外線カメラ(XT2)

Matrice 210
製品名 Matrice 210(マトリス 210)
機体 対角寸法 643㎜
ホバリング精度
(P-GPS)
垂直:±0.5mまたは0.1m
水平:±1.5mまたは0.3m
(下方ビジョンシステム有効時)
最大風圧抵抗 12m/s
最大上昇速度 5m/s
最大下降速度 3m/s
運用限界高度(海抜) 3000m
最大速度
(デュアル下方ジンバル)
Sモード:64.8km/h
Pモード:61.2km/h
Aモード:61.2km/h
最大速度
(シングル上方/下方ジンバル)
Sモード:82.8km/h
Pモード:61.2km/h
Aモード:82.8km/h
ホバリング時間※1
(TB50搭載)
27分(ペイロードなし)
13分(最大ペイロード)
ホバリング時間※1
(TB55搭載)
38分(ペイロードなし)
24分(最大ペイロード)
対応DJIジンバル Zenmuse X4S
Zenmuse X5S
Zenmuse Z30
Zenmuse XT
Zenmuse XT2
SLANTRANGE 3PX
Sentera AGX710

※1 海抜10m、無風状態、10%バッテリーレベルで着陸時の条件で算出しています。

ZENMUSE XT2
製品名 ZENMUSE XT2(ゼンミューズ XT2)
サーマルカメラ サーマル画像 非冷却VOXマイクロボロメータ
FPA/デジタルビデオ表示
フォーマット
640×512 / 336×256
デジタルズーム 640×512: 1x、2x、4x、8x
336×256: 1x、2x、4x
画素ピッチ 17 μm
スペクトル帯 7.5~13.5 μm
フルフレームルート 640 × 512:
30 Hz (NTSC) 25 Hz (PAL)336 × 256:
30 Hz (NTSC) 25 Hz (PAL)
エクスポート可能
フレームレート
9 Hz
温度分解能(NEdT) 50 mk @ f/1.0
ビジュアルカメラ センサー 1/1.7インチCMOS / 有効画素数:12 MP
レンズ 単焦点レンズ 8 mmフォーカス
FOV 57.12°× 42.44°
デジタルズーム 1x、2x、4x、8x

今回は夜間開催でしたので通常のカメラではなく、温度で物を見分ける赤外線カメラ(サーモカメラ)が主力カメラになります。課題1ではこのサーもカメラで、人間に見立てたマネキンの温度を探します。

課題1「発見」について

今回はルールが変更となり、2チームごとの飛行となりました。

2チームずつで、1チーム2機まで。全部で3機までしか飛べません。

そのため2機飛ばしたチームがいると、もう一つのチームは1機しか飛ばせません。

とはいっても高額なサーモカメラを2機飛ばすチームは少なく、課題自体の進行は非常にスムーズでした。

1時間こそかなりかかりますが、このルール変更は良かったのではないでしょうか。

前年は一斉に複数の機体が飛んだため、電波の混信が起こり映像が届かず、撮影してきた静止画像の解析が必要でした。

今回は一度に飛ばす台数が減るため電波の混信がなくなり、リアルタイムでの確認ができました。

実際に遭難救助者の捜索となると速さや効率が重要ですので、より実際の現場作業に近い捜索方法がとれたのではないかと思います。

捜索の敗因について

今回捜索に関しては惨敗でした。

というのもわれわれの認識不足もあり、当初マネキンが赤外線カメラでどう見えるのかがよくわかっていませんでした。

サーモカメラは状況に応じてカメラの表示方法を切り替えることができます。

色が青→赤で温度が低→高のが一般的ですが、白黒での設定(ホワイトホット)やその逆(ブラックホット)というものもあります。

今回は夜間の密林地帯のため、それに適した設定を行いました。

本来体温のある人間であれば、周囲との温度差からかなりはっきりとくっきりと見分けがつくのではと想像できたのですが、マネキンの場合はむしろ周囲と溶け込んでしまった気がします。

輪郭としては人型ではっきりしているのですが、木々生い茂る山の中の捜索はやはり難しいです。

「発見」の結果と今後の課題

「発見」については、初日が該当チームなし、2,3日目にそれぞれ2チームが課題達成となりました。

最近は作戦遂行を自動化されているチームもあり、特に捜索に関しては精度的にその方が優れているのかもしれません。

それくらい捜索作業の困難さを感じています。

あとは経験をつんで、今後に生かしたいと思います。

課題2「駆付」について

初日の装備です。

  • matrice600
  • 少しズームができるカメラ「DJI Zenmuse Z3」
  • 小さいライト

ただし、この装備ではマネキンは見えません。

与えられた座標に飛んで、そのまま物資を下ろしてきた状態です。

クリアとなりましたが、たまたまうまくいった、という感じで「成功!」といった達成感はなく、次の日への課題が多く残りました。

課題遂行中

救援物資運搬で重要なこと

本来この作業は物資を「正確かつ確実」に下ろすことが重要であるはずです。

座標はわかっているので、そこに飛ばして下ろすだけならそう難しいことではありません。

救助者が確実に手に入れられる位置に下ろすことができるか、破損はないか等、現場の様子を確認しながら下ろすことができなければ、安全性・確実性は保証できないでしょう。

目視せずに下ろして、もし大きな川なら流されてしまいますし、林に引っかかってしまう可能性もあります。

事前に要救助者に電話や無線等を渡せる状況であれば誘導できますが、やはり操縦者側に求められるものが大きいと感じました。

反省点をふまえての新たな作戦

反省点をふまえ2日目は赤外線カメラだで荷下ろしを行う作戦にしました。

  • matrice600 2機
  • 1機目……強力なライト5つ(撮影用の機体)
  • 2機目……物資、物資降下用ウインチ、赤外線カメラ(XT)

結果は惨敗。

赤外線カメラで物資が良く確認できず、地面に到達しているのか判断できないまま作業を終了しましました。

結果、物資は置いてきたものの場所が悪かったようです。

最終日の駆付

3日目の装備はこちら。

  • matrice600 2機
  • 1機目……強力なライト5つ
  • 2機目……物資、物資降下用ウインチ、少しズームができるカメラ「DJI Zenmuse Z3」

1,2日目の反省点をふまえての作業となりました。

結果は……無事クリアです。

ライトを搭載した機体を上の方に配置して、下にいる機体と荷下ろしの状態、マネキンを通常カメラで撮影する作戦です。

これならよく見えるので、確実な作業ができると考えました。

作業中、会場では開催側の実況が行われているのですが、こういった作戦をとったのはわれわれが初めてということでした。

遠目に見ると、ライトを乗せたドローンが満月のようです。

駆付_ドローン2台

駆付_川

明かりも十分。

カメラ映像さえきていれば、もう少し正確に下ろせたのではないかなと思います。

ただ同じ場所に同じ機種が2機いることで、電波干渉が起きてしまうのか映像が乱れがありました。

樽をおろすときに起きたので、ちょっと不安が残ります。

操縦中

「駆付」の結果と今後の課題

3日間で全10チーム(重複含む)が課題達成となりました。

昨年同様コツをつかんでくるとやりやすくなり、われわれ同様複数回成功させているチームが多かったです。

今後としては、夜間の見えない状況で確実に物資をおろすための精度をあげることかと思います。

ライト作戦もそれ以外の案もいろいろ考える必要がありそうです。

JIC2018を終えての感想

今回の大会は、夜間作業の困難さを体験する貴重な機会となりました。

日中と夜間とでは作戦は大きく変わり、作業手順、装備も違います。

おそらく多くのチームがその違いに苦戦を強いられたのではないでしょうか。

実際には過酷な状況ほど遭難救助は必要となり、ドローンも必要とされるでしょう。

今後も夜間での作業や練習を積極的に行っていくことで、必要な装備や作戦を事前にしっかり用意できるようにしていければと考えています。

それと今回は、高校、大学などの学生チームの参加が目立ちました。

将来有望な若手が頑張ってくれる姿はいいものです。ぜひ今後の活躍に期待したいところです。

向日葵畑

道中できれいなヒマワリ畑をみつけました。

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