農業向けのマルチスペクトルカメラも複数ありますが、Micasense社のRedEdge(レッドエッジ)はその中でも高性能として知られ、リモートセンシング向きとなっています。
ここではRedEdgeの最新型RedEdge-MXについてご紹介します。
目次
RedEdge-MXとは?
2017年に従来型より小型化され、あらゆる小型無人航空機(ドローン)への取り付けが可能となったRedEdge-Mが発表されました。
RedEdge-MXになることで性能はさらに洗練されています。
特徴1「精密農業に最適なカメラ性能」
グローバルシャッターで低高度を高速で飛行してもゆがみのない画像保存が可能。
スペクトル帯域は青、緑、赤、レッドエッジ、近赤外線の5波長で、上空120mから8cm/pixelで撮影できます。
特徴2「光センサーとしてDLS2が付属」
リモートセンシングに欠かせないGPS統合型の「DLS2」が付属し、植生指数、RGB出力に対応しています。
「DLS2」とは高性能な照射度キャリブレーション機能のことで、照射強度と太陽の角度を測定し、精度の高いデータを提供します。
放射測定精度を大幅に向上させ、処理時間を大幅に軽減してくれます。
特徴3「小型で頑丈のアルミニウムボディ」
従来のコンパクトさに加え、RedEdge-MXから高い温度にも耐えられるアルミニウムボディに変更されました。
稼働部品もなく丈夫さにも優れています。
RedEdge-MX活用例
- 環境による品種ごとの反応をとらえ、植物と土壌の改善に役立てる
- 異なるスペクトルバンドで、時間経過別の植物ストレスをチェック
- カラーコンポジットにより、水の浸透具合を判別
- 栄養の偏り、季節ごとの肥料の影響の監視
- 植物の病害をいち早く識別し、広がりを防ぐ
- 雑草の識別
- 写真に追加されるデータ(ジオタグ)で優れた作物を見分ける
- デジタル表面モデル(DSM)を作成
- レッドエッジバンドの反射率を測定しかんがい漏れを検出
主なスペック
製品名 | RedEdge-MX |
---|---|
本体 | |
スペクトル特性 | 青、緑、赤、レッドエッジ、近赤外線 |
サイズ | 87×59×45.4㎜(カメラ本体) |
重量 | 231.9g |
RGB出力 | 3.6MP(全てのバンド対応のグローバルシャッター) |
センサー解像度 | 1280×960 |
インターフェス | イーサネット、シリアル、Wi-Fi、GPS、外部トリガー |
USB | USB3.0 対応 |
プロフェッショナルな農業用マルチスペクトルセンサー
RedEdge-MXはプロフェッショナル向けのため、リモートセンシング用マルチスペクトルカメラとしては高価な方です。
価格的に難しいということであれば、まずはParrot社のSequoia+を検討してみるのもいいでしょう。
弊社では宮城、仙台の農場を拠点にマルチスペクトルカメラを利用したリモートセンシングに積極的に協力しています。
ドローンを使った精密農業は、ぜひXD仙台へご相談ください。